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2026.08.12
日本特許実務
特許審査基準が改訂されました
特許審査基準が改訂されました。改訂後の審査基準は令和8年7月1日以降に行われる審査に適用されています。
改訂の概要を以下に紹介します。
1.本願発明の認定
審査官は本願出願の時又は日を確認することの明確化
2.新規事項を追加する補正
除くクレームの補正要件の追加(*1:下記に別途説明)
3.進歩性
阻害要因の主張の取扱いの変更(*2:下記に別途説明)
4.拡大先願
出願人同一の判断の明確化
5.先願
同日出願の出願人が同一の場合の運用の明確化と出願人が異なる場合の運用の変更
6.外国語書面出願制度の概要
外国語書面出願の補正時期、分割出願の実体的要件等の取扱いの明確化
7.外国語書面出願制度の審査
誤訳訂正書の取扱いの明確化
8.国際特許出願
「外国語書面出願制度の概要」を参照する箇所の記載の変更
*1
除くクレームの補正について、改訂により「引用発明との重なりのみを除くことにより、請求項に係る発明と技術的思想として顕著に異なる発明を含まないことを明らかにする補正」との要件が追加されました。
また、除くクレームとすることで進歩性を有する発明へと変化していると認められる場合には補正が新たな技術事項の導入と判断され得るとの記載が追加されました。
実務の感覚として「除くクレーム」の補正が明らかに認められ難くなっています。
*2
阻害要因について、改訂前の審査基準では「刊行物等の中に、請求項に係る発明に容易に想到することを妨げるほどの記載があれば、引用発明としての適格性を欠く」とされていましたが、改訂後はそのような記載は「進歩性が肯定される方向に働く要素」とされ、「阻害要因があることをもって直ちに進歩性が肯定されるわけではなく、進歩性が否定される方向に働く要素も含めて総合的に評価した上で、論理付けができるか否かを判断する」と変更されています。
除くクレームの補正+阻害要因の主張による進歩性主張に対する特許庁の姿勢の変化を反映した改訂であり、阻害要因の主張が認められ難くなると考えられます。
<特許審査基準の改訂>